・ヒュウガさん+ミカゲ君と、ハクレンさんの最初の出会い編2。1は下の記事になります。
・ハクレンだけでなく、オウカちゃんやクルルも出会った。
・あ、クルルは擬人化してます。女の子があまりに少ないので。。。
・ちなみにまだ終わってないんだぜ!
ではいつもどおり続きは「こどもはさいきょう!」からどうぞ
「で、晩ご飯まで作ってくれちゃったんだねーそのハクレンって子。」
煮込みハンバーグにプチトマトのあしらわれたポテトサラダ。
それにコンソメスープと子供が喜ぶ晩ご飯を前に、ヒュウガさんはすごいなあと感嘆のため息をつきました。
「あのね、このポテトおれが潰したんだよ!」
「そっかそっか、ミカゲは料理のお手伝いもしたんだね。」
きらきらとした笑顔でうれしそうに言うミカゲの頭を撫でて、ほんわりと心があったまったヒュウガさんものほほんと笑います。
一緒にご飯を食べ始めてみると、味もすこぶるよく、あまり交流がなかった隣人はとても料理が上手いということを実感させられました。
・・・おんなのこならよかったなあ・・・
と、ここ数年女性と縁がないヒュウガさんはもふもふとご飯を食べながら考えましたが、ハクレンさんが男の子だということは最初に聞いたのでなんとも切ない気持ちでハンバーグをきり分けてふと呟きます。
「・・・今度、お礼しないとなあ。」
善は急げ。明日は早く終わるから明日行こうと心に決めて、とりあえずヒュウガさんはありがたい晩ご飯に集中しました。
*****
お礼は、ケーキにしてみました。
会社帰りにあるちょっと有名なケーキ屋さん。ここなら多分食べたことがないだろうと思ってみたのだ。
保育所帰りにミカゲと共に、ヒュウガさんは自分の家の一個隣のチャイムをならしました。
「はくれん、いるかなあ。」
「うーん、どうだろうね?」
またハクレンと会えるのが嬉しいのか、ミカゲはきらきらした目でヒュウガさんを見上げています。
ヒュウガさんとしてはいなかったら居なかったで、このケーキ二人で食べないとなあとのほほんと思っていたのですが、そんな心配は無事に杞憂に終わり、目の前の扉がきい、と開かれました。
「「どちらさまですか?」」
現れたのは、ミカゲと変わらないくらいのちいさな女の子たちでした。
濃紺と黒の間くらいの髪をおさげにしている子と、桜色の髪をふわふわとゆらしていて、ちいさな体でおおきな扉を支えています。
おや?とヒュウガさんは首を傾けて腰を下ろしました。
となりでミカゲは目をまん丸にしているので、ヒュウガさんが女の子と目線をあわせて口を開きます。
「こんにちは、俺は隣に住むヒュウガって言うんだけど、ハクレン君いるかな?」
警戒心を抱かれないようにと、にこりと笑って問いかけてみると、女の子はヒュウガさんが持っているケーキ箱をじっと見つめたまま、やや申し訳なさそうに言いました。
「ハクレンは今、ケーキを作っていて手が離せないのです。」
「そっかーケーキ作れるんだー・・・そっかー。」
濃紺の髪の女の子の言葉を聞いて、ヒュウガさんもケーキ箱を見つめてしまいました。
どうしようこれ。
笑う形で引き延ばした口角を若干ひきつらせながら、ヒュウガさんは焦ります。
しかし作っているのならば仕方ない。また改めて出直そうと顔をあげたところで、扉の奥からもうひとつ足音が聞こえてきました。
「オウカ、クルル、すぐに扉を開けるのではなくまずモニターで確認してからと何度も・・・!」
「はくれん!」
声を荒げながら現れたのは白金の髪を一つにまとめた、紫紺の目の少年でした。
Tシャツに紺のGパンの上に、あからさまに料理をしたのがわかるアイボリーのエプロンをしている姿を見るや、ミカゲはヒュウガさんにくっついたまま嬉しそうに声を上げます。
「ミカゲ・・・!?と・・・。」
その声に気づいて、ハクレンは目を瞬かせるとミカゲとヒュウガさんを交互に見ます。
ヒュウガさんは気づかれたのなら仕方ないかあと立ち上がり、軽く会釈をしました。
「ヒュウガにいちゃんとおれいにきたの!」
「・・・まあ、お礼になるのかわからないけど。」
ケーキです、と箱を持ち上げると、ハクレンさんは少し困ったように笑いました。
