ヒュウガさんとミカゲ君の初対面。現代パラレルで一緒に住む理由が書いているので最古記事だけど一番上です。あとは投稿順に並んでいます。
つづきから本編になります。
玄関にそのこが居たのに気づいた時、俺はただ、ただ、呆然とするしかなかった。
いや、聞いてはいたから、そりゃあお幸せにとは思ったよ。というかもう五十も近いくせに息子とそう歳も変わらない人と再婚してんじゃないよって呆れの方が強かったと言えば嘘じゃないけども、それはもしかして親父を一人ぼっちにさせた俺にも原因の一端はあるのかもしれないと少し申し訳ないと思いつつ、離れて暮らしてる俺には関係のない話だと思っていた。
「ミカゲ君、パジャマの裏表が逆になっちゃってるよ?」
「うー…」
一度だけ食事会が開かれて軽く挨拶はしたがそのくらいで、後の事は三人で勝手に進めていくものだと思っていたのも、どうでもいい気持ちに拍車を掛けていたのだろう。膝の上に乗る子供の服を直していたら、何をやっているんだろうという気持ちが強くなってきて、父に対する呆れと共に溜息となって口から出た。
『新婚気分を味わいたいので、しばらく預かっててください』
くださいじゃないよ、と子供が持ってきた手紙の内容に一人ツッコミを与え、持ち込まれたパジャマに着替えて何故か上機嫌な子供の頭を撫でていると、子供特有の大きな目をきらきらさせて見上げてきた。
「にいちゃんはまだねないのか?」
「にーちゃんはお父さん達に電話してから寝るよ」
兄という響きにときめきながらも、とりあえず一回ちゃんと確認…というよりも、子供の世話なんてできる訳もないので断りたかったので、連絡をとってみる。大丈夫、父親の携帯番号はちゃんと覚えてる。
「かあさんたちなら『しんこんりょこう』でイタリアに行ったぞ。」
…父親の携帯は海外対応だったかしら。
間違いなく意図的に逃げている二人を恨めしく思っても誰も怒らないだろう。というか母親は心配じゃないのか、血の繋がりもない他人に子供預けるなんて。
軽い頭痛を覚えこめかみを抑えるとことりと首を傾げたままの状態の子供がきゅっとヒュウガの服を掴んだ。
「にいちゃん、しんどいの?」
「んー、まあ、しんどいと言うか、なんと言いますか…」
「しんどいときは早くねたほうがいいってかあさんが言ってたー」
ふにゃりとした笑顔に飴色の瞳を輝かせる子供に瞳を瞬かせて、次の瞬間には何かもうどうでも良くなってしまった。もしかしたら本当に疲れているのかもしれない。
(うん、全部明日考えればいいか)
「よっしじゃあ寝ようかー」
「おーっ」
抱き上げた子供の体温にふと気づく。そういえば誰かと一緒に寝るなんて久しぶりだった。
このこの寝相は良いほうかな、なんて下らないこと考えて二人で寝室に向かった。
はじめまして
